フジツボを食べる

フジツボは美味しい食材として、世界中の人々に愛されています。

西日本では「柄のあるフジツボ」の一種であるカメノテが、塩茹でや酒蒸し、汁物のダシとして重用されています。カメノテの仲間、ペルセベは、スペイン料理やポルトガル料理では欠かせない、人気の高級食材です。

殻で覆われたフジツボの中で美味しくて有名なものは、何といっても日本最大級の大きさを誇り、東北地方を中心に北日本に生息するミネフジツボです。殻を割って身を取り出し、黄金色に輝く卵巣にしゃぶりつくと、エビ・カニをさらに上品にしたような旨味が口中に広がります。とにかく卵巣が美味しいので、産卵の準備が始まる前、成熟が進んだ9月頃が最もお勧めです。現在、ミネフジツボは漁獲・養殖ともに少なく、幻の食材とも言われていますが、青森県内を中心に提供している飲食店や小売店は数多くあります。

レシピ紹介

「フジツボの茹で方、食べ方」

食べ方1
食べ方2

また、南米のチリでは、ピコロコと呼ばれるフジツボを食します。ピコロコは、大きいものでは30cm以上にもなる世界最大級のフジツボで、カニの爪のような筋肉が好まれているようです。

ピコロコ
ジツボの後期ノチリの首都・サンティアゴの中央市場で売られていたピコロコ(Austromegabalanus psittacus)。エビやムール貝、ウニ等と一緒に並んで普通に売られている。
パイラ・マリーナ(Paila marina)
大きなピコロコ入りパイラ・マリーナ(Paila marina)と呼ばれる料理。ピコロコと魚介類を一緒に煮込んだ伝統的な料理で、魚介類の旨味にスパイスが効いた、チリの家庭の味。