フジツボの茹で方
以下の調理法は高級フジツボ料理の創始者「百代」の料理長・浪内さんにご教授いただいたものです。
- 入手したフジツボはざっと殻を洗っておきます。
- 鍋にフジツボの口が浸る程度の水を張り、出汁昆布を少々、日本酒5%(お好みで)。塩は使いません。
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鍋を火にかけ、水が沸騰したらフジツボを投入し、完全に口まで水に浸かっていることを確認します。
- 再沸騰したら3分茹でます。茹ですぎると身が縮んで固くなるので要注意。
- フジツボのクチバシが開いたら鍋の中でフジツボを少し混ぜます。これをしないと殻内に海水が残って塩味が強すぎる場合があります。
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トングなどで取出してあつあつを頂きましょう(火傷に注意!)。
茹でたフジツボの食べ方
濡れおしぼりなどの上にとって、クチバシを指でつまんで中身を取り出します。カニスプーンや竹串を使っても良いでしょう。残った汁は、ストローを使って残さず飲んでください。日本酒を垂らした「フジツボ殻酒」は最高の贅沢です。
我々はステンレス製のニッパーを使って殻を割っています。食卓にニッパーとは何ともなのですが、一度使うとこれがベストで、以後は気になりません。殻に縦に入っているスジにニッパーの刃を合わせて割ると簡単に殻が割れます。大胆にニッパーの刃を突っ込んで割らないと、細かい破片ができてしまうので注意しましょう。殻内の汁が美味しいのでこれが流れないように、水平にして割るのがコツです。
フジツボは、食材として十分に検討された例は少なく、まだまだ無限の可能性を秘めています。もしよろしければ、皆様の考えるフジツボのレシピを教えてください。八戸学院大学で検証の上、このサイト上で紹介させていただきます。
フジツボの保存について
フジツボは、濡れタオルなどをかぶせて密閉容器に入れ乾燥を防ぎ、冷蔵しておけば1週間以上元気を保ちます。
しかし、特にミネフジツボは、外殻の内側とクチバシの間をつなぐ軟体皮膜が広く、この部分が乾燥すると急激に弱ります。
展示される際は、貝類等のようにカウンターの上に載せて展示することは避け、湿度が保たれるガラスケースなどに入れておくことをお薦めします。